七代目ブログ

「VUCA時代の伝統工芸WORKSHOP in 奈良」 報告

 奈良の伝統産業従事者×アーティストによる「VUCA時代の伝統工芸WORKSHOP in 奈良」が昨日・一昨日と奈良県文化会館にて開催、昨日無事終了しました。普段、工場内に籠って製造に打ち込んでばかりだと全く思いつかないような手法で参加者の方との距離を一気にアーティストの方達が縮めてくれました。奈良県主催の今回のワークショップは、奈良の伝統産業・工芸をより多くの方に知って頂くというもの。4つの工芸×アーティストによる4つのワークショップ。各々の持ち味を存分に活かしたワークショップで、参加して頂いた方々には奈良の工芸を知ってもらうとともに、何より楽しんで頂いたようで本当に良かったです。

 

 自分はアーテイストの中島麦さんとの協働でのワークショップ。前半は墨の製造工程の説明、そして実際に「墨を静かに磨る」というもの。初めてのお子さんも昔小さい時に磨ったことがあるという親御さんも皆さん一心不乱に墨を磨られていました。約20人が大きな部屋内で磨られているのも見ると壮観ですね。その空間が心地良かったですし、途中関係者含めたら40人程度いる空間も一瞬無音の時間がありました。墨の魅力、そして磨る時間の大切さをほんの一瞬でも参加された方に感じて頂いていたのであればやった甲斐がありますね。

 

 そして後半は中島麦さんの担当。大きな紙に墨の削りカスで作った墨液を刷毛で大きな紙に飛ばすというもの。墨の削りカスを使用した墨液は事前に麦さんが苦心して濃い墨液から薄い墨液まで5種類の液体を作り上げて下さいました。「墨に五彩あり」の文言通り5色に分けた麦さん特製の墨液です。普段では絶対に経験出来ないことに対し、子供達は大きな白い紙におもいおもい墨液を飛ばしていました。手はもちろん、顔も服も真っ黒にする人、見たことのない動きを取り入れ刷毛で墨液をとばす人など、最初は遠慮がちだった子供達も最後は、麦さんが用意して下さった墨液のおかわりをガンガンしながら、一心不乱に墨液を飛ばし続けていました。全員で墨液を飛ばし、出来上がった巨大紙は写真の通り。まさに参加者全員、一期一会の超大作。こんなワークショップならまた今後何回もやりたいですね。

 

 最後に、ここまでの規模のワークショップに関わらせて頂いた、奈良県や関係者の方々、アーティストの方々、そして参加して頂いた方々には本当に感謝しています。

 

 

 1人でも多くの方に奈良の伝統産業の魅力を感じて頂いた2日間であることを願って。

 

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