全国行脚|すみからすみまで墨のおはなし

全国行脚|すみからすみまで墨のおはなし

錦光園七代目・長野睦が、墨の魅力と文化を伝えるための全国行脚プロジェクト。

【全国行脚】『大阪府箕面市立東小学校』~大阪 箕面編~

 今回伺ったのは大阪にある箕面市立東小学校さん。

学校の先生からの依頼でお伺いしたのですが、錦光園を知って下さったのは国語の教科書から。

 

 4年生国語内で『未来につなぐ工芸品』(筆者 大牧圭吾さん)を見られたそうなのですが、その中で『工芸品の魅力を伝えよう』という形で調べ学習をして文章を書くという活動があるとのことでした。その中で奈良墨が取り上げられており、勉強を進めていく中で錦光園にたどり着いたそうです。説明などを読み、書いてまとめるだけだと子供達も中々実感がわきにくいのではないかということで、実際に子どもたちが五感で触れ、工芸の魅力を学び、感じ取って欲しいという先生の熱い想いから依頼の連絡を下さりました。

 

 教科書内で各地の工芸を取り上げて頂けるのは嬉しいですし、また、より深い所で子達に学んで欲しいという先生からの依頼となれば行くしかないですね 笑

 

 

 学校到着後、準備を始め、すぐに子供達が入ってくると墨の歴史や材料の話から始まり、製造の実演を見てもらい、教科書内で見ていた内容から更に詳しく説明していきました。その後は生徒さん1人1人が実際に生の墨に触れ、墨の成形作業である「型入れ」を体験。生墨に触れた生徒さんからの驚きの声や悲鳴のような声?(笑)など、いずれも触れて体感するからこそ出るリアクションだと思いますし、またそうでないと印象深い学びにはならないのではといつも思います。またそんなリアクションを間近で見れるのは個人的には楽しみの1つです。

 

 

 体験が終わったあとは、質問タイム。

流石に事前に本で勉強されていただけあって、凄くいい質問が沢山出ていました。こういうのは本当に嬉しいですね。

 

 前述しましたが、やはりこういった場の設えは、生徒さんが本当に学んで欲しい、何かしてあげたいという先生の想いなくして叶わないことかと思います。これまで沢山の学校の先生方とのやりとりを重ねてきたからこそ感じるのですが、連絡を下さる先生方はそういった気持ちのある先生ばかりです。

 

 

 実際に学校の中では授業中に墨を使うことがなくても、こういった体験から生徒さんの中から1人でもその後も墨に興味を持ち、使ってくれる生徒さんが出てくるのであれば有難いことですね。

自分は今後もそれだけを願ってこういう活動を続けていくつもりです。

 

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