子どもたちと墨を継ぐ

1400年の歴史を持つ伝統工芸品「固形墨」を受け継ぐ使命を担うべく、錦光園は様々な活動を行っています。 その中で目にした、子どもたちが墨に触れた時のイキイキとした姿。子どもたちが墨について“より深く知る機会を作る”こと、“体感する時間を提供すること”の可能性を強く感じてきました。 これからは錦光園が、子どもたちの「墨を擦る記憶」を作っていきたいと思っています。未来の日本を作る子どもたちに、固形墨の歴史を継いでもらうために。 https://kinkoen.jp/kodomo-sumi/

地元奈良の中学校へオンライン授業|奈良教育大学付属中学校

奈良の伝統産業である墨づくりを伝えるオンライン授業。

昨年開始して既に1年経過し、おかげさまで全国数多くの学校からの依頼がかかり授業を実施してきましたが、今回、地元奈良の学校から初めてのオンライン授業依頼がきました。

 

今回の学校は自身の自宅からも近い「奈良教育大学付属中学校」。

 

「地元を学ぶ」というテーマのもと、生徒さん達に地元の現状・課題を学んで欲しいというのが学校の目的。

総合学習の授業内で約1時間半にわたり、墨づくりに関する授業を行いました。

 

■授業内容

前半は奈良の歴史・文化にどう墨が関わってきたかの解説。次に墨づくりの実演。オンライン越しでも毎回、実演の反応は凄く分かります。本来なら質疑応答で終了というところなのですが、今回は学校側さんからの希望もあり、事前に墨の原材料である生墨を送り、実際に生徒さん達が直接手に触れ、墨づくりを行うという特別版授業。

画面越しに4クラスの生徒さん達全員でが、自分の机で墨を捏ねて墨づくりに挑戦。中々悪戦苦闘している生徒さん達もおられましたが、担任の先生含めて楽しそうにされていました。はやり実際に触れてもらうのが一番分かり易いですね。墨の出来上がりは3か月後。来年が楽しみです。

 

■先生の想い

今回、自分との橋渡しをして下さった先生にはある想いがありました。

「学校の授業だけでは知識を習得するだけで、生徒は自分事として捉えることは出来ず、行動の変容も生まれない。だからこそ実際に活躍・活動している人に出会うことで、学校で教えられること以上に何倍も現実を捉えることが出来るのではないか。その人達を通じて事象や課題を捉えてもらい、生徒の見方・行動に変容を起こし、心の種子をまいてあげたい」

 

授業を始める前の打ち合わせで語って下さった先生の熱過ぎる想い。

地元の学校にこういった素晴らしい想いの先生がおられることは本当に嬉しい限りです。

先生からのお言葉もあり、今回の授業は本当に気合が入りました。

■地元の学生へ

奈良は日本の古都。日本の歴史・文化発祥の地。当時の名残りを残す、自然や寺社仏閣が今でも沢山ある素晴らしい場所です。

地元の学生にとっては当たり前の光景過ぎて見えない、感じ取れない場面も大いにあると思います。

 

そんな彼らに少しでも、自身の携わる「墨づくり」を通じて「奈良」の素晴らしさを今後も伝えていければいいなと思っています。

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