七代目の挑戦

墨の製造工程~自然乾燥~

生墨を木型にはめ込み出来上がった墨は、まずは1か月近く灰の中に埋められじっくり乾燥させていきます。その後、灰の中から取り出した墨は写真のような網の上に綺麗に隙間なく並べていき、半年から数年にかけて自然乾燥させていきます。

乾燥中はほったらかしにしておけば良いというものではなく、非常に人の手がかかります。というのも墨の中には水分がまだ残っている為、乾燥途中に内部の乾いた場所とそうでない場所の違いから、空気に当たり易い方向に向かって「墨が反り出す」のです。その墨の反りを1つずつ確認し、反った墨は裏表をひっくり返したり、左右の向きを逆にしたりと、細かな作業が必要になってきます。特に出来立ての最初の事は非常に反り易いので常に目を見張っていなかればならず、職人の作業が必要になってきます。墨の値段は材料の煤の値段に拠る部分も非常に大きいですが、こういった職人の手間、人件費に拠るところも非常に大きいものなのです。

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