ひとまず修行を終えて・・・
本業である墨の製造時期に入った為、つい先日、約半年間に渡って墨型彫刻の師匠である中村雅峯さんのもとでの修行をいったん切り上げてきました。
産地に深くかかわる職人さんのもとで一から学ばせて頂いたこの半年間は自身の人生の中でも物凄く意義深く、今後の自身や錦光園での活動に大きな影響を与えられました。
研ぎ澄まされた技術の凄さだけでなく、自身の仕事に対し、ただひたすら謙虚に向き合い続ける姿勢は、有無を言わさぬ人としての凄みがありました。
座して彫り続けること60数年
日本で唯一の墨型彫刻師であり、御年90歳になろうかという中村さんの口癖は「もっと上手くなりたい」
作業中は互いにほとんど話さず、1日に一言程度の会話しかしない時も多々ありましたが、それでも先の言葉を聞いただけでも身が引き締まる思いでした。
「多くを語らず仕事で魅せる」まさに職人の鏡のような中村さん。
また来年、修行を再開するのが楽しみです。
中村雅峯さんについての詳細は、当サイトの「奈良墨のひと」にも特集記事を記載していますので是非どちらも覗いてみて下さい。
◆錦光園WEBサイト「奈良墨のひと」