工房紹介

守り続ける松煙墨(しょうえんぼく)、油煙墨(ゆえんぼく)の製法

奈良でも由緒ある墨工房「古梅園」の職長を務めておりました4代目が独立し創業

現在は六代目の長野墨延が墨造りを行っております。
創設以来、松煙墨(しょうえんぼく)、油煙墨(ゆえんぼく)の製法を守ってまいりましたが、
今後もこの固形墨の製造一筋に、良い墨を手間隙を惜しまず造り続けていきたいと考えております。

工房の紹介

多くの歴史的建造物に囲まれた奈良市の中心にある工房

当工房は奈良市の中心、JR奈良駅・近鉄奈良駅傍の閑静な住宅街の中にあり、
近辺には古き良き時代の香り残す奈良町(ならまち)を始め、奈良公園や東大寺・興福寺等、多くの歴史的建造物があります。
伝統的な墨の製造はもちろん、錦光園では工房内で実施している「にぎり墨体験」を通じて、
日本中・世界中の方々と触れ合い、墨の素晴らしさをお伝えし続けております。
また工房内では墨の販売もしておりますので、近くにお越しの節は是非お気軽にお立ち寄り下さい。

錦光園 外観
  • 錦光園 工房
  • 錦光園 工房
  • 錦光園 工房
  • 錦光園 工房
  • 錦光園 工房
  • 錦光園 工房

製造工程

ここでは当工房で主に作っております 油煙墨(ゆえんぼく)の製法について、具体的にご紹介いたします

暖かい時期に製造すると墨の成分の一つである「膠(にかわ)」が腐ってしまうので、製造期間は暑い時期を避けた10月頃から5月頃までです。
ちなみに特に極上の物ができるのは、最も寒い2月頃です。

  • 01 採煙

    土器の蓋に付着した煤(すす)を取る

    菜種油や胡麻油などを「かわらげ」と呼ばれる土器に入れ、灯芯を差して火を灯し、上から覆っている土器の蓋に付着した煤(すす)を取ります。

    採煙
  • 02 膠の溶解・原料の撹拌

    水と膠などを入れて約4時間程かき混ぜながら湯煎し、膠の溶液を作る

    動物性の膠を一定の温度で均等に溶かすため、沸騰した湯の中で「タンポ」と呼ばれる釜の中に一定の水と膠などを入れて約4時間程かき混ぜながら湯煎し、膠の溶液を作ります。
    その後、煤と香料と膠の溶液を入れて撹拌し、ローラーにかけて充分に練り合わせます。更に足で踏みこみ、手揉みも行いながら生墨を作ります。

    膠の溶解・原料の撹拌
  • 03 木型・型入れ

    文字や図柄が彫られた梨の木製の木型に入れる

    墨の一丁型の製品の目方は約15g(4匁)ですが、木型に入れるときは生墨に水分が含まれているので、約26g入れられるように大きめに作られています。
    ここでは、生墨を定められた大きさに計量し木型に入れます。
    この際、生墨の中に空気が入らないよう十二分に練ることが重要です。

    木型・型入れ
  • 04 灰乾燥

    小型で1週間、大型で3~5週間程度かけて、少しずつ水分を乾燥させる

    木型から取り出した生墨は水分を吸収させる為、新聞紙と新聞紙の間にはさみ、やや水分を含んだ木灰に埋め、以降は少しずつ乾いた木灰に埋め変えていきます。
    この灰乾燥は小型で1週間、大型で3~5週間程度続けられます。
    一気に自然乾燥させるとひび割れが生じるため、このような手法で少しずつ水分を乾燥させます。

    灰乾燥
  • 05 自然乾燥

    さらに、小型で3か月から、大型で6か月近く自然乾燥させる

    約6~7割の水分が除かれたら灰乾燥を終え、小型で3か月から、大型で6か月近く自然乾燥させます。

    自然乾燥
  • 06 磨き

    上薬を塗り、木炭の火で炙ってから蛤の貝殻で磨く

    自然乾燥を終えた墨は、表面に付着している灰やその他の不純物を取り除く為に水洗いした後、上薬を塗り、木炭の火で炙ってから蛤の貝殻でよく磨きます。

    磨き
  • 07 彩色

    金粉・銀粉、その他顔料を使用し図柄や文字に彩色を施す

    磨かれた墨は水洗いの際に含まれた水分を取り除く為に、3日~1週間程度、井型に組み、空気乾燥させた後、金粉・銀粉、その他顔料を使用し図柄や文字に1丁ずつ彩色していきます。

    彩色
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